些細なミスを逃さないためのチームワーク
2018年度(中途)
法学部政治学科卒。大学在学中は経済法ゼミに参加し、独占禁止法に関する判例解釈を学ぶ。社会人になってから知的財産管理技能検定2級を取得し、2018年にAMT入所。
AMT入所前はどんな仕事をされていましたか?
特許事務所に在籍し、特許の権利化に従事しておりました。主に国内電機メーカーや自動車メーカーなどのクライアントを担当し、外国の代理人に海外の特許庁へ特許の手続申請を依頼する仕事です。
法学部出身なので、学生時代から法律に関わる仕事をしたいと考えていました。資格取得を機に、法律事務所であれば、特許の権利化に留まらず訴訟に関する業務にも携わることができると思い、転職しました。AMTの選考を受けてみて、応募者1人ひとりに対して真摯に向き合ってくれる雰囲気の良さに魅かれて入所を決めました。
現在はどんな業務を担当されていますか?
大きく分けると2つの業務を担当しています。1つ目がクライアント(日本の企業や大学)の発明を外国で権利化する業務です。外国の代理人に外国特許庁への書面提出を依頼します。具体的には外国特許庁へ出願するための書面作成、特許の権利化までの期限管理、外国代理人とのやり取り、クライアントへの報告や連絡などです。厳密な情報管理が重要な仕事なので、外部から受信したメールの内容を毎日Excelシートに記録する細かな作業もあります。
2つ目はクライアント(国内外の企業や大学)の発明を日本で権利化するために、必要な書面を日本特許庁へ提出する業務です。国内の場合は、特許庁へのオンラインでの書類提出、特許が日本で権利化されるまでの期限管理や書面作成、特許出願人の住所などの変更の届け出、特許登録後の日本での年金管理などを行います。
他のパラリーガルの方々とはチームで動くことが多く、コロナ禍以降は主にメールとSlack(ビジネスコミュニケーションツール)を使い、常にコミュニケーションをとって働いています。入所前には弁護士はとても厳しい人が多いというイメージを持っていたのですが、AMTの弁護士は困ったことがあればすぐに相談に乗ってくださるなど、親身になって接してくださる方が多いです。
知的財産パラリーガルのやりがいと難しさはどんなところにありますか?
特許が無事に権利化されて特許証を見たときには、大きなやりがいを感じます。一方で特許の権利化には莫大な金額が動き、些細なミスが命取りとなるため、正確性が求められます。
特許庁が指定した期限までに求められている書類を必ず提出しないと、権利化を断念したとみなされます。万が一期限を落としてしまったら、クライアントには甚大な損失が発生するので、細心の注意を払いながら期限管理や書面準備をしなければなりません。チームで助けあいながら、些細な疑問も解消するように努めています。
仕事をするうえで大切にしていることを教えてください。
起こりうるトラブルを想定しながら、ミスを未然に防げるよう書面の準備や下調べをするようにしています。「私はクライアントが研究開発を幾度も重ねて考え出した発明や技術を扱っているんだ」という自覚を持って慎重に取り組んでいます。
また、外国特許庁へ出願する際には権利化までの手続が国ごとに異なるので、各国の法制度を理解する必要があります。外国特許庁のホームページの確認、外国代理人へ問合せ、過去の案件調査など、下調べを徹底することで法制度への理解を深めています。
AMTの魅力はどんなところにあると思いますか?
AMTで働く方々は「人」を大切にしている、と感じる点です。弁護士、弁理士、知的財産パラリーガル、他職種の方、皆さんスマートで温かい人柄の方ばかりです。一緒に働く人を尊敬する気持ちが、自分の仕事へのモチベーションにつながっていると思います。
選考の際に面接時間が夜遅い時間になっても、対応してくださったことをよく覚えています。入所後も在宅勤務やフレックスタイム制などが利用でき、個々のワークライフバランスに寄り添った仕事環境を叶える仕組みができていると思います。
今後の目標を教えてください。
クライアントや弁護士・弁理士、ともに働くパラリーガルの皆さんから信頼される人材になりたいです。そのためにも、目の前の仕事や関係者に対して、誠意をもって向き合う姿勢を大切にしていきたいと思います。また、業務上、英語の書類を読み込む機会が多いため、英語力も引き続き高めていきたいです。
知的財産パラリーガルの仕事にはどんな人が向いていると思いますか?
チームワークで物事を進めたことがある方に向いている、と思います。正確性が求められる仕事なので自分1人だけで仕事を進めることはなく、弁護士、弁理士や他のパラリーガルからレビューをいただきます。他の方からのご指摘によって、初めて気付くこともたくさんあります。メンバーの得意分野もそれぞれ異なるので、自らの強みをブラッシュアップしつつ、チーム内で能力を補完しあいながら、総合力で良い仕事を目指すのが大切だと思います。
また、専門性を身につけたい方にも向いています。知的財産パラリーガルは複雑な法律を理解し、知識を身につけなければなりません。新しい情報も増えていくので、常に自分の知識を磨いてスペシャリストとして活躍したい人にも合った仕事だと思います。
1日のスケジュール
法律事務所の仕事には繁忙期があります。ここでは、通常期の1日の流れと繁忙期の1日の流れを紹介します。
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- 9:00
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始業
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- 9:15
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メールチェック
受領したメールやレターの内容を確認し、期限やTo Doをリストアップして所内の管理システムを更新する。期限の近い緊急の案件などから仕事の優先順位を決めていく。
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- 10:30
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期限チェック
所内の管理システムで、今日付けの期限がないかを確認。必要に応じて、各方面へリマインダーを送付する。
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- 10:45
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報告書作成・発送
手続が完了した案件から報告書を作成し、必要事項をクライアントへ連絡。
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- 12:00
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お昼休み
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- 13:30
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英文レター/請求書作成・発送
弁理士の指示を受けて、英文レターを作成。また、案件にかかった作業時間や費用を集計し、国内外に発送する請求書を準備。
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- 16:30
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期限チェック
所内の管理システムで、今日付けの期限の処理が完了しているか最終チェック。
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- 17:30
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終業
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- 9:00
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始業
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- 9:15
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メールチェック
受領したメールやレターの内容を確認し、期限やTo Doをリストアップして所内の管理システムを更新する。期限の近い緊急の案件などから仕事の優先順位を決めていく。
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- 10:30
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期限チェック
所内の管理システムで、今日付けの期限がないかを確認。必要に応じて、各方面へリマインダーを送付する。
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- 10:45
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報告書作成・発送
手続が完了した案件から報告書を作成し、必要事項をクライアントへ連絡。
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- 12:00
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お昼休み
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- 13:30
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英文レター作成・発送
弁理士の指示を受けて、英文レターを作成し、発送する。
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- 16:30
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期限チェック
所内の管理システムで、今日付けの期限の処理が完了しているか最終チェック。
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- 18:00
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請求書作成・発送
案件にかかった作業時間や費用を集計し、国内外に発送する請求書を作成し、発送する。
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- 20:00
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終業